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読書

先日近所の古本屋で久しぶりに北村薫さんの小説を買った。
子供が生まれるまではよく読んでいた作家さんで、子供ができてからは活字の多い小説は読まなくなっていたので5年ぶりくらい?

北村作品のファンになったきっかけは、たまたま私の実家と北村薫さんの地元が近くて、最初に読んだ作品がその地元を出身とした女子学生が主人公だったから。
(それも知ってて読んだんじゃなくて、読んでいて「あれ?うちの近所じゃん?!」って感じ)

そんなわけで学生の頃からファンだったけど、この5年間でずいぶん読んでいない作品が増えていた。

そんな中たまたま見つけたのが『街の灯』。

読みだしてすぐに面白かった。
北村さんの作品は厳しいけどやさしい。
情景の描写はまるで目の前に風景が見えてくるかのようだし、何より文章や登場人物のセリフなどが本当に美しくてやさしい。
いつも読んだあとは大袈裟じゃなく心が洗われたような気持ちにさせてくれる。
時には厳しさ前面!なんて時もあってひっくり返るときもあるけど、それはそれで、いい(笑)

本当はもっと伝えたい良さがあるんだけど、私は不勉強だし頭が回らないので、どこがどういう風に素晴らしいのかってことをうまく文章にできなくて情けないのですが…。

とにかく私にとって北村作品は歪んじゃったり絡まったりした心の軸を修正してくれるような、人生の宝物に匹敵しちゃうくらいのものなのです。
あくまでも私の主観ですが。

しかも今回の『街の灯』は今まで読んだ北村作品の中で一番に気に入ってしまうほどだったので、読んだあとは『生まれてきてよかった~。それも日本人でよかった~』と大げさに思えてしまったほど。

北村さんの作品はシリーズ化しているものがあって、どうやらこの作品も嬉しいことに『玻璃の天』という続編が!
読みたい!と思って調べたらどうやら文庫ではない様子。

う~ん。お気に入りの小説はポケットに入れて手軽に持ち運べる文庫サイズがいいのに。
文芸春〇さん、今度は古本じゃなくてちゃんと買うから文庫にしてっ。

by mkt3715 | 2009-02-02 14:07 | 趣味